この記事のゴール
夜勤ができないから介護の仕事は無理だ、とあきらめなくていい理由がわかります。シングルマザーで子どもを育てながら、介護老人保健施設のデイケアで夜勤をやらないまま9年続けている私の働き方と、始めるときに自分で決めたルールをそのまま書きました。
こんにちは。現役9年目の介護福祉士のtmoです。
「介護の仕事に興味はあるけれど、夜勤があるから無理だと思って」
小さいお子さんがいる方、体力に自信がない方、ご家族の事情がある方。理由はいろいろですが、みなさん 夜働くことの大変さは皆さん悩む所だと思います。
私はシングルマザーです。子どもを育てながら、この仕事をしてきました。
9年目の介護福祉士ですが、夜勤をやったことがありません
私は介護福祉士として9年働いています。そのあいだ、夜勤に入ったことは一度もありません。
介護の仕事といえば、夜勤があって当たり前だと思われています。求人を見ても夜勤手当のことが大きく書いてありますし、テレビで見る介護の現場も、夜中に見回りをしている場面が多いです。だから「夜勤ができない自分には向いていない」と思ってしまうのは、当然だと思います。
私が介護の世界に入ったのは40代で、しかも未経験でした。そのときのことは40代・未経験から介護福祉士になるまでに書いています。
そのうえ、家には私しかいません。ひとりで育てると決めるまでの話は離婚したいのに動けなかった私が決断するまでの10年に書きました。子どもがまだ小さかったので、夜に家をあけるという選択肢は、そもそも私にはありませんでした。
それでも9年続いています。資格も取りました。
老健で働いていますが、担当はデイケアです
私の職場は介護老人保健施設、いわゆる老健です。老健と聞くと、入所している方がいて、当然夜勤もある施設を思い浮かべると思います。実際そのとおりです。
ただ、同じ建物の中にデイケアがあります。私はそのデイケアのスタッフとして働いています。
デイケアは日中だけの通いのサービスなので、夜勤がありません。朝に利用者さんをお迎えして、夕方にお送りしたら終わりです。同じ施設に勤めていても、持ち場が違えば働き方はまったく変わります。
ここが、意外と知られていないところだと思っています。
仕事を探すとき、多くの方は「夜勤なしの求人」を探します。それも間違いではないのですが、もうひとつ見てほしいのが、その施設の中に夜勤のない部署があるかどうかです。老健や特養のような大きな施設ほど、デイケアやデイサービスを併設していることがあります。
私の場合は、会社のほうから「お子さんがいるから、デイケアでいいですよ」と言ってくれました。ありがたい話で、今でも感謝しています。わがままを聞いてもらった、という気持ちは今も変わりません。
ここで少しクイズです
仕事さがしのときに役に立つ話なので、2問だけ出してみます。答えだと思うほうを考えてから、タップして開いてみてください。
第1問 夜勤なしで働けるのは、デイサービスだけ。〇か×か
答えは×です。
老健や病院には、入所や入院のフロアとは別に、デイケア(通所リハビリテーション)が併設されていることがあります。私がまさにそれで、老健に勤めながらデイケア担当なので夜勤がありません。
求人票の「夜勤なし」という文字だけで探すと、こういう職場を見落としてしまいます。気になる施設があったら、どんな部署があるかを見てみてください。
第2問 デイケアとデイサービス、大きな違いは何でしょう
答えはリハビリです。
デイケア(通所リハビリテーション)は、心身の機能の回復と、自宅で自立して生活できるようにすることが目的のサービスです。老健や病院、診療所が行っています。
デイサービス(通所介護)は、食事や入浴などの生活の支援が中心です。ご家族の介護の負担を軽くすることや、家に閉じこもりがちな方の孤立を防ぐことも目的に入っています。
どちらも送迎があって日中だけ、というところは似ていますが、目的が違うので職場の雰囲気も変わります。くわしくは厚生労働省の介護サービス情報公表システムで確認できます。
夜勤はありませんが、日中はしっかり体を使います
ここは正直に書いておきたいところです。夜勤がないから楽な仕事、ということはありません。
デイケアには入浴のサービスがあります。通いだから食事とレクリエーションだけだと思われがちですが、お風呂に入っていただくのも大事な仕事のひとつです。
機械浴には種類があります
私の職場には、機械浴が2種類あります。
ひとつは、専用の椅子に座った状態のまま入っていただくお風呂です。もうひとつは、寝たままの姿勢で入っていただくお風呂です。自分の力で立ったり、浴槽をまたいだりするのが難しい方でも、この機械があればお風呂に入っていただけます。
昔は1人で回していました
この入浴介助を、昔は1人でやっていました。利用者さんを交互にうまく回しながら、次の方、その次の方と続けていきます。慣れればできるのですが、体はきつかったです。
今は2人体制になりました。肉体的な負担のこともありますし、入浴中の安全への配慮という面もあります。
変わったことを、正直に書きます。
まず、腰や肩が楽になりました。これは本当に大きいです。そして目が増えたぶん、安心して安全に気を配れるようになりました。ひとりだと、どうしても見ていられる範囲に限りがあります。入浴中は体調が変わりやすいので、もうひとりいてくれるだけで全然違います。
ただ、のんびりできるようになったかというと、そうではありません。人手が増えたぶん、入浴していただく人数も増えます。忙しさそのものは、あまり変わっていないのが本当のところです。
夜勤がない職場を選んでも、日中は日中で体を使います。そこは知っておいてもらったほうがいいと思って、書きました。
介護の仕事を始めるときに、自分で決めていたこと
私は介護業界で働くと決めたときに、自分の中でいくつか決めたことがあります。働きながら気づいたことではなく、入る前に決めていました。
優先順位は、家族と自分の体
私が働くのは家族のためです。生活のために稼ぐ必要があって始めた仕事なので、その家族を後回しにしてまで働くのは順番が違う、と最初に決めました。
シングルマザーなので、私が倒れたら代わりがいません。だから子どもが小さいときは、はっきりと制限をかけて働いてきました。今も家族と自分の体が先です。管理職の話も、私は受けていません。
続けられるかどうかを、自分に聞いてから引き受ける
無理だと思うことは、自信がないと正直に伝えます。引き受ける前に、これは続けられる内容だろうかと自分に問いかけて、難しいと思ったら断ります。
最初だけ頑張れても、途中で投げ出すことになれば、そのほうがまわりに迷惑をかけてしまうからです。この断る勇気の話は人間関係はいいのに、なぜ辞めていくのかにくわしく書きました。
要求はどんどん増えていく、と先輩に教わっていた
介護業界の先輩から「この仕事は、できる人にどんどん要求が増えていくから気をつけて」と聞いていました。入る前にこれを聞けたのは、本当に大きかったです。
増えていくものだと知っていれば、最初の線引きが変わります。知らないまま入って、あとから引き返すほうがずっと大変です。
病気をしたので、無理はしないと決めています
私は過去に病気で入院と手術をしています。そのとき、自分が倒れると家族に迷惑がかかるということを、身をもって知りました。
そのときの話は「初期のがんです」と言われた日に書いています。あれ以来、無理をしないというのは私にとって遠慮ではなく、家族を守るための約束になりました。
夜勤に入っている人への申し訳なさは、今もあります
きれいな話ばかりではありません。
夜勤に入っている同僚を見ると、申し訳ないな、気まずいな、という気持ちは今でもあります。自分が家で眠っている時間に、あの人たちは働いている。それは消えません。
ただ私は、そこである割り切り方をしました。
お金の面で区別されるのは、仕方がない。そう思うことにしたんです。
夜勤に入っている人には夜勤手当がつきます。私にはつきません。年収でいえば差が出ます。評価の場面でも、シフトにフルで入れる人のほうが有利になることはあります。
それを「同じように扱ってほしい」と思っていたら、私はきっと続けられませんでした。制限をかけているのは自分なので、その分の差は受け入れる。そう決めてから、気持ちがずいぶん楽になりました。
納得したうえで制限をかける。ここが、私が9年続けてこられた一番のポイントだと思っています。
その代わり、日勤の中身では手を抜きませんでした
時間に制限をかけているぶん、業務中の中身では絶対に手を抜かないと決めていました。
未経験で入ったので、最初は何もできません。だから覚えることは全部メモに取りました。先輩の動きを見て、少しでも近づけるように仕事を覚えていきました。
夜勤に入れないことは変えられません。変えられないところを気に病むより、変えられるところで返そうと思っていました。
制限をかけて働くというのは、楽をすることではありません。やらないことを決めた分だけ、やると決めたことをきちんとやる。それがセットになって、はじめて職場に受け入れてもらえるのだと思います。
まとめ。夜勤ができないから介護を選べない、ということはありません
最後にお伝えしたいことを、まとめます。
- 老健や特養の中にも、デイケアなど夜勤のない持ち場があります
- 自分の条件は、面接のときに正直に伝えていいです
- 夜勤がなくても、入浴介助など日中に体を使う仕事はあります
- 制限をかけたぶん、給料や評価に差が出るのは受け入れる
- その代わり、引き受けた仕事の中身では手を抜かない
私は管理職にはなりません。9年目の今も、家族と自分の体が優先です。それでも介護福祉士として現場に立てていますし、利用者さんとの時間はちゃんと私のものです。
子どもを育てながら働く方や、夜に家をあけられない方に届いてほしいと思って書きました。夜勤ができないという理由だけで、介護の仕事をあきらめないでほしいです。働き方は、思っているよりも選べます。
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この記事で伝えたかったこと
夜勤ができなくても、介護の仕事は続けられます。大事なのは、自分にかける制限を先に決めて、その差を納得して受け入れること。そして残った時間で、きちんと仕事をすることです。
